花の詩vol.40『ベニバナ』(キク科)

 

 ベニバナは、キク科ベニバナ属の一年草、もしくは越年草です。

 

 原産地は特定されていないようで、アフリカのエチオピア、エジプトなど諸説あるようです。

 

  日本には6世紀ごろ、シルクロードを経由し渡来しました。

 

 

 

  江戸時代には、主に山形県などで盛んに栽培されました。山形のベニバナは最上紅花と呼ばれ、重宝されたそうです。その所以から、山形県の花はベニバナとなっています。

 

 種からは紅花油が採取され、花からは染料や化粧品、漢方薬などがつくられます。ベニバナは我々の生活に大きくかかわってきた植物なのです。

  

 ~紅(くれなゐ)の薄染め衣浅らかに 相(あひ)見し人に恋(こ)ふるころかも~

 

 紅の薄染めの衣のように、軽い気持ちで会っていた人を、今はこんなに恋しく想っている。

 

 花としては、6~7月ごろに見ごろを迎えます。咲き始めは黄色、だんだんとオレンジ~紅色へと変化していきます。色からも、夏の到来を感じさせる花です。